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(地球異変)アラスカの森、広がる「砂漠」

 北極圏に近い米アラスカ州の森林地帯に、異様な形をした「砂漠」がある。現段階で原因ははっきりしないが、地球温暖化がすすめば、こうした地形が増える可能性が懸念されている。
 「デューン」と呼ばれるこの地形は、同州西部のノームから東へ約400キロの永久凍土地帯にある。空から見ると、直径数キロの大小二つの円形が東西に並び、中心から外側に向けて巨大な段々畑のようだ。
 周辺はもともと砂が多く、降水量が年300ミリ程度と少ない。アラスカ大のロマノフスキー教授によると、何らかの原因で凍土が解け、当初は池などが広がったが、水面から蒸発したり、保水力の低い土壌から水が抜けたりして、徐々に乾燥、風化してつくられた可能性があるという。
 米地質調査所などの昨年の調査では、年間数十センチずつ広がっている。デューンは1950年代にはその存在が知られていたが、温暖化と永久凍土の変化の関連から注目され、最近、研究が本格化している。
 永久凍土の融解がすすむと、二酸化炭素やより温室効果が高いメタンガスが放出され、さらに温暖化を加速させる悪循環の恐れが指摘されている。市民生活にもすでに影響が出ている。
 同州第2の都市、フェアバンクス。市内の道路は波を打ったようにでこぼこだ。凍土は地下に均一にあるわけでなく、解け方も日照や植生で変わる。部分的に解けたり、ほかより大きく融解したりした場所が陥没したとみられる。
 アラスカ全土の約38%は表土近くに永久凍土層があり、今世紀中に最大で4分の1が失われるとの予測もある。道路だけでなく水道管やビルも損傷を受ける。
 だが、インフラ整備には多額の費用がかかる。米環境保護庁などの試算では、今世紀末までに州全体で少なくとも23億ドルがかかるという。

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