亜熱帯やんばるの森
やんばるにも定着したラデンキンカメムシ

体長16〜21㍉メートル。現在、沖縄から奄美諸島に分布する
2006年に沖縄市の公園で、これまで国内で知られていないキンカメムシの仲間が見つかった。その状況から、台湾などに分布する種の移入と判断された。その後数年で奄美大島以南の主だった島に定着した。次第に生活史も明らかにされ、幼虫はアカギの実から吸汁し成長することなどが判った。
発見から短期間でやんばるでも観察されるようになり、真冬でも成虫が活動している。鮮やかな金属光沢を纏っていることから、漆工芸の螺鈿(らでん)細工を連想し、筆者がラデンキンカメムシと呼んでいたところ、図鑑など専門家の間でも次第に使われるようになっている。
(湊和雄)
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