亜熱帯やんばるの森
コノハチョウの虫食い穴
枯葉への擬態として有名なコノハチョウ。しかし、緑の葉の上にとまったり、鮮やかな翅(はね)の表側をたびたび見せたりするなど、矛盾した行動も少なくない。
だが、この細かい技を目にすると唸ってしまう。強い逆光条件で翅を閉じていると、前翅に光を通す所があるのだ。しかも2カ所。これは枯葉に開いた虫食い穴にしか見えない。
実際に翅に穴が開いているわけではない。ここには鱗粉がなく、光を通す構造になっている。矛盾点もあるが、実は細かい部分まで木の葉に擬態したチョウなのだ。
(湊和雄)
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