亜熱帯やんばるの森
日没直後だけ発光するクロイワボタル

雄成虫の体長約5㍉メートル。沖縄本島、久米島、奄美大島に分布。1秒のシャッタースピードで連続240回(計4分間)露光し、明るい部分を重点的に合成
やんばるには、ゲンジボタルやヘイケボタルは生息しない。それに代わる代表的な種はクロイワボタルだ。ゲンジボタル、ヘイケボタルとの最大の違いは、幼虫は陸上生活を行い、カタツムリを餌にする。そのため、生息環境は渓流沿いに限らない。しかしカタツムリは湿度の高い落葉の多い環境を好むため、渓流沿いでもよく観察される。
雄成虫は、ほぼ1秒間隔で明滅発光する。日没20分前後から発光し始め、日没40分前後に活動のピークを迎える。その後は次第に活動する個体が減り、日没1時間後にはわずかとなる。成虫の年間活動期は3〜11月で、5〜6月と9〜10月にピークがある。
(湊和雄)
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