亜熱帯やんばるの森

冬にも活動するヒメハブ

渓流で夜間に活動するヒメハブ。体色は、個体変異に富む。沖縄諸島、奄美諸島に分布する

 今年は巳年。日本のヘビ類は冬眠するという印象が強いが、亜熱帯やんばるの森では、真冬でも多くのヘビが見られる。なかでも、ヒメハブは盛んな活動が見られる。特に、冬に繁殖するリュウキュウアカガエル、ハナサキガエルやオキナワイシカワガエルの多い渓流には、おびただしい数が集まっていることも少なくない。カエル類の他には、トカゲ、魚類、小型鳥類などを捕食する。

 全長は30〜80㌢メートルと小ぶりで、ハブに比べると毒性も弱く、致死的なレベルではない。また、通常の動きも緩慢な印象を受ける。しかし数は多く、落ち葉や河原の小石の上にいると、かなり隠蔽的で、気づかずに踏んでしまうこともあるので、要注意だ。

 (湊和雄)

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