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生き延びろ、サドガエル トキの好物、絶滅危惧種に指定

 佐渡島にしか生息していないサドガエルが、絶滅の恐れがある生き物をまとめたレッドリスト(絶滅危惧種)に追加された。2012年に新種として命名され、わずか5年で環境省に選定されたことになる。一方、国の特別天然記念物のトキは、自然界ではえさとしてこのサドガエルをドジョウなどとともに好物にしている。島に生きる両者が共生できる環境づくりが必要な時代になった。
 サドガエルは、広島大准教授らが12年に確認した新種で、腹や脚が濃い黄色であることが特徴だ。かつて本州の田んぼで数多く見られたツチガエルによく似ているが、体長は4~5センチと一回り小さく、鳴き声も小さい。佐渡島で脊椎(せきつい)動物の固有種が見つかったのは初めてだという。
 佐渡島にだけ生息していることから、同大准教授らは「サドガエル」と命名。発表にあたっては「佐渡島での従来の生物地理学を塗り替える貴重な発見」だとして、トキと同様、「手厚い保全・保護が切望される」とアピールした。環境省は3月31日付で、サドガエルを絶滅の危険が増大している「絶滅危惧2類」に分類した。
 

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