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尾瀬の生態系調査へ 保護財団、来年度から65年ぶり

 気候変動やニホンジカの侵入などの影響による尾瀬の湿原生態系の変化を詳しく調べるため、群馬、福島、新潟の3県などでつくる公益財団法人「尾瀬保護財団」は、65年ぶりに大規模な学術調査をすることを決めた。研究者らによる調査団を結成し、2017年度からの3年間を予定。環境・景観保護や自然教育の教材として活用する方針だ。
 大規模調査は、国の助成を受けた研究者らによる初めての総合学術調査(1950~52年)以来。この間、植物や生物の種別にテーマを絞った調査や関係県や大学など研究機関による調査はあったが、1995年の設立以降、同財団による大規模調査は初めて。
 調査では尾瀬ケ原やその周辺の植物分布をドローンを使って調べたり、ニホンジカ侵入による被害や回復状況を記録したりする。地球温暖化による尾瀬の気候や水の動き、生態系への影響など将来予測もする。
 調査結果は一般公開し、景観保護や環境教育の教材として生かす。動画やドローンの3次元画像は解説付きの映像にまとめ、教育機関などと共有するという。

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