ミズアオイ守れ、中高生らが清掃　豊岡の谷山川、準絶滅危惧種

　絶滅が心配されているミズアオイが育つ環境を守ろうと、豊岡市出石町の谷山川で５日、地元の中高生が雑草などを取り除く清掃活動をした。地域の人たちでつくる「谷山川を育む会・まもり隊」の呼びかけで、出石中学校と出石高校の生徒合わせて約１２０人が参加した。
　ミズアオイは万葉集にも歌われた水中植物で夏から秋にかけて花を咲かせる。近年の環境悪化で国のレッドリストの準絶滅危惧種に指定されている。
　出石町では谷山川の上流に群生していた一部を、地域の人たちが２０年ほど前に出石中学前の川に移植。川の植栽地で育ててきた。雑草が生い茂るようになったことから、中高生に手伝ってもらいながら清掃活動を続けている。
　生徒たちはこの日、長靴を履いて谷山川に入り、クワなどを使ってオオフサモなど外来種の雑草を除去。水の流れをよくした後、長さ３０センチほどのミズアオイの株を植えていった。９月には青紫色の花が期待できるという。