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世界で広がる耕さない有機農業 新たな認証制度「ROC」が後押し

 耕さないことで知られるジェネラティブ(環境再生型)農業と、安心・安全を求める消費者ニーズを反映したオーガニック(有機)農業を同時に進める動きが世界で広がっている。

 耕起によって、土の中の生態系が壊れ、土に貯留していた二酸化炭素(CO2)が放出される。耕さない農業は、米国では大豆やトウモロコシなどの主要作物の農地の半分以上を占める。ただ、その多くは大量の農薬と化学肥料を使い、遺伝子組み換え作物を育てているという。

 有機農業は、国連食糧農業機関(FAO)によると、187カ国に7千万ヘクタール以上あり、この20年間に5倍以上増えたという。農薬や化学肥料は使わないものの、耕すことによる生態系破壊やCO2排出の問題は残る。

 両方のよいところを同時に達成するために生まれたのが、新たな認証制度「ROC」だ。母体となったのは、有機農業の研究で知られるロデール研究所(米国)やアウトドア企業のパタゴニア、ボディーケア製品のドクターブロナーが設立したリジェネラティブ・オーガニック・アライアンス(ROA)だ。

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