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琵琶湖のマイクロプラスチック、日本近海より少量 県が調査「手遅れの前に減らす」/滋賀県

 海に流出したプラスチックごみが紫外線や波の力などで5ミリ以下の断片になったマイクロプラスチックについて、海洋汚染が問題になっている。琵琶湖ではどのくらいあるのか。県と一般社団法人「ピリカ」(東京都)が共同で調べた結果が25日、発表された。
 昨年8~9月、琵琶湖北湖3地点、南湖2地点、湖に近い瀬田川1地点を調べた。また、土地の用途でマイクロプラの量に違いがあるか把握するため、湖南市を流れる川の4地点でも調査。田畑と住宅地、工業団地、山林を選んだ。ピリカの装置を使い、県職員が水を採取した。
 1立方メートルあたりのマイクロプラの個数は、琵琶湖と瀬田川の6地点で0・18~1・91個だった。環境省の報告によると、2014年度の日本近海のマイクロプラは2・4個。県琵琶湖保全再生課の担当者は「最も多い場所で1・91個なので、差し迫った危機にはない」と説明する。
 一方、住宅地の川では2・95個だった。田畑と工業団地、山林は0・37~0・76個で、住宅地の多さが目立った。
 同課によると、住宅地に他の場所よりもプラごみが多く落ちているわけではない。疑われるのは、屋外で使われる玄関マットや洗濯ばさみ、プランターなど。担当者は「プラごみというとレジ袋やペットボトルのイメージがあるが、見落としている発生源もある。屋外のプラスチック商品は、劣化する前に交換して」と呼びかけている。

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