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ペットボトル、エコな装い ラベルなし続々、プラごみ減量

 商品名などを記した「ラベル」がないペットボトル飲料が売れている。プラスチックごみの削減につながり、捨てる手間が省けることが好調の理由だ。
 アサヒ飲料は2月、炭酸水「ウィルキンソン タンサン」のラベルレスのペットボトルを売り出した。ボトルには容器の識別表示シールを貼るだけで、ラベルに使っていたプラスチックを9割減らせるという。アサヒは2年前にラベルレスに参入。「おいしい水 天然水」や「十六茶」に続いて5ブランド目になる。
 ラベルレスの場合、法律で義務づけられている原材料などの商品表示がボトルにできないため、そうした表示を記した段ボール箱ごとの販売が基本だ。このため、販路はネット通販が主戦場。今年はコロナ禍で自宅で過ごす時間が増え、まとめ買いが急増した。アサヒ飲料のラベルレス商品の今年1~6月の販売数量は、前年同期比2・2倍と大きく伸びた。
 参入企業も増えている。味の素AGFはボトルコーヒー「ブレンディ」、生協は「あずみ野の水」のラベルレス商品を発売。コカ・コーラボトラーズジャパンは8月、「綾鷹(あやたか)」「爽健美茶」「ザ・タンサン・ストロング」のラベルレス商品を、アマゾンや楽天市場などで売り出した。4月に「い・ろ・は・す」で同様の商品を出して以降、主力商品に相次いで広げている。
 コロナ禍を背景に、コカ・コーラは収益の柱である自動販売機事業で、オフィスや都市部の売り上げが激減。一方、オンラインの売上高は前年比2ケタの伸び率で成長を続ける。
 ネット以外の販路を模索する動きもある。サントリー食品インターナショナルは4月、緑茶「伊右衛門」のラベルレス商品をコンビニなどで発売した。小さな表示ラベルを上からかける「首掛け式」にすることで個別販売を可能にした。数量限定だったが好評で、25日から再び数量限定で販売する。

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