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日光杉並木、7割が衰退・枯死 後継木の苗木、植樹へ 保存計画、策定委調査/栃木県

 国の特別史跡と特別天然記念物に二重指定されている日光杉並木街道の緊急調査で、7割の木が「衰退・やや衰退」「ほぼ枯死」と判定され老朽化が進んでいることが12日、わかった。倒木につながる「特に注意すべき」「重度」の要因があるとされた木も3割近くに達した。

 保存管理計画を約半世紀ぶりに見直すための県教委の策定委員会(委員長=谷本丈夫・宇都宮大名誉教授)が12日、宇都宮市で開かれ、日光、例幣使、会津西の3街道の並木杉計1万2152本を15~17年度に調べた結果の概要が示された。
 樹勢の衰退度の調査では、「やや衰退」が7088本と全体の58・3%を占め、「やや良好」3680本、「衰退」1122本、「ほぼ枯死」204本と続いた。00~01年度に今回より538本多い1万2690本を調べた際は「やや良好」「やや衰退」が45%前後で並んでおり、衰退の進行を裏付けた。
 初めて調査した倒木の危険度は、根元の傷や空洞、木の傾きなどから判定。倒木につながる「特に注意すべき要因がある」が3366本(27・7%)でトップ。「重度の要因がある」は184本だった。家屋などに被害の恐れがある木は対策が取られた。
 1996年度以降は様々な根の保護対策が進められ、平成元(89)年を挟んだ前後約30年を比較すると、平成以降は木が減少するペースが4割ほどに落ち、対策の効果が出ていることも報告された。
 後継木として苗木を植える「補植」をすることも確認された。県教委は最初の史跡としての指定から100年の22年や、松平正綱の植樹から400年の25年に植樹する案のほか、「現存の杉のDNAを持つ杉」、「花粉の出ない杉」を植えるという案も示した。
 委員からは「調査結果をさらに詳しく分析し、木が長生きできる環境を考えるべきだ」「(車を杉並木から遠ざける)バイパスなど生育環境の整備ももっと計画に書き込んでほしい」といった意見が出された。
 新たな計画は、観光資源としての活用なども重視するため「保存活用計画」と名称を変更。6月にも開かれる次回委員会で素案が示される予定だ。

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