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産神社のご神木、救え 治療費調達へ募金 阿蘇で樹木医と住民らプロジェクト/熊本県

 阿蘇市狩尾の産(うぶ)神社で親しまれてきたご神木が弱っており、それを救おうと、樹木医や住民らがプロジェクトを立ち上げた。4月に弱った木の根元に土壌改良材を入れるため、資金を今月末までクラウドファンディングで募っている。

 産神社は、まれに乳白色の水が湧く池が境内にあり、安産の神様として親しまれている。神木の杉は推定樹齢400年、高さ32メートル。
 地元の人によると、14年前の台風で2本あったうち1本が倒れ、残る1本を大事に守ってきたが、幹に空洞ができるなど弱ってきていた。
 昨年8月、全国のご神木などの再生を支援しているNPO法人フォーエバーツリーネットワークの代表で県出身の樹木医、後藤瑞穂さんが地元の子どもたちと一緒に診断。腐っている部分が多くあり、このままでは危険な状態であることがわかった。
 後藤さんによると、木の健全な部分を増やすため、土壌を改良して根を発達させ、養分を多く吸収させる必要があるという。今年4月7日、地域の人たちと一緒に、土壌改良材を地中に埋めていく作業をする。
 地域は熊本地震の被災もあって治療費の調達は難しく、材料費などの経費を集めるため、クラウドファンディングを始めた。資金を支援した個人や企業には、ご神木のそばに設置する看板への記名などの返礼がある。目標額は今月31日までに100万円。申込先は「https://readyfor.jp/projects/ftn-ubujinjya」。
 当日作業に参加するボランティアも同時に募っている。ボランティアの申し込みはNPOのホームページ(https://forever-tree.org/)から。

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