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秋の味覚、まったけれど…不作 マツタケ「例年の1割もとれない」 急な寒暖差原因?

 東北は長雨、西日本は猛暑となった今夏。海産物や野菜への影響が心配される中、秋の味覚マツタケが各地で凶作だ。ただでさえ高級品なのが、さらに手の届かないものになっている。
 長野県伊那市でマツタケ採りを専業にしている藤原儀兵衛さん(79)が管理する山にはアカマツが一面に並ぶ。だが足もとを見ても、肝心のマツタケが今年はほとんどない。
 例年はこの時期、山に入ると1日でかごが4、5回はいっぱいになるというが、この日は売り物になるのをやっと5本見つけただけ。「マツタケに関わって60年になるが、こんなにひどいのは秋に異常な高温となった1992年以来」とため息をつく。長野県はマツタケの生産量が国内トップの6割を占めるが、県内の同業者に聞いても同じ状況という。
 全国2番目の生産量を誇る岩手県の山田町でマツタケを採る芳賀栄三さん(72)も「今年はいつもの1割もとれない」。町で開かれる競りは、例年だと30~40人が計100~150キロ、持ち寄る。だが今年はその回数も減り、あっても来たのは5人で各5キロほど、という状況だった。
 当然だが値は上がる。東京・大田市場では今年、卸値が400グラムあたり10万円以上をつけることも珍しくない。昨年は2万~3万円台だった。スーパー「コモディイイダ滝野川店」(東京)の星幸太郎店長(37)は「国産の一級品を出そうとすると値段は2万円を超え、とてもスーパーでは出せない。今年は中国産だけになるかも」と話す。
 不作の理由について、微生物生態学者の吉村文彦さん(76)は「9月に急に涼しくなってから、また暑さが戻ったことが原因ではないか」と分析する。マツタケは土の温度が18~19度まで下がると地中から出てくるが、また温度が上がると死んでしまうという。
 伊那市の藤原さんも「温度の上下に菌がついてこられなかったのではないか」とみている。

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