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「あんぽんたんの木」伐採免れる 室蘭の道路真ん中のクロマツ /北海道

 室蘭市知利別町4丁目の道路の真ん中に、樹齢80年前後のクロマツが立っている。地域住民から「あんぽんたんの木」などと呼ばれて親しまれており、市は道路整備に伴って伐採する計画を撤回することにした。

 市によると、クロマツは高さ13・5メートル、幹回り1・8メートル。1965年ごろから周囲が道路として使われるようになり、2002年に国有地から市有地になった。この道路の隣接地で宅地開発が始まり、開発業者がクロマツのある道路を幅員8メートル、延長80メートルに広げ、市道とすることになった。
 クロマツの幹には車が接触した跡があり、市は7月に「通行の支障になる」として伐採することを決めた。すると市民らから「伐採しないで」というメールや電話が26件寄せられ、青山剛市長が8月末、再検討することを決めた。
 樹木医の診断によると、クロマツは比較的健全で、すぐには衰弱しないとわかった。道路に隣接する地権者が約10平方メートルの土地を無償貸与し、安全に通行できる道路幅を確保できるようになった。さらに開発業者がクロマツの前後にラバーポールなどを設置し、車の衝突を防ぐことにした。
 クロマツの伐採は、近くの市立桜蘭中学校でも大きな話題となった。生徒たちは「一本松」と呼び、バスケットやテニス、サッカーなどの部員が往復約1・8キロのランニングの折り返し点にしている。
 9月末の学校祭では、壁新聞を作った18学級中4学級ほどが取り上げた。1年2組は運動部員370人にアンケート。伐採の賛否を尋ねたところ、「反対」が42・2%と、「賛成」の9・7%を大きく上回った。別の壁新聞は「いつも見守ってくれている」「ランニングで体力がついた」「お世話になっている」などの声を紹介、「存続させてさらに歴史のある木になってほしい」と訴えた。
 青山市長は、この壁新聞も伐採を撤回する判断の一つにしたという。市都市建設部は「地域の人たちのクロマツへの思いを理解していなかった」としている。

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