その他のお知らせ
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重要性を増す、生態系の持つ防災・減災機能

「湿地と防災・減災」をテーマとしたシンポジウムが2月4日に東京の国連大学で開かれ、参加してきました。世界湿地の日(2月2日)を記念したものではありますが、議論は湿地にとどまらず、最近話題のEco-DRR(生態系を基盤とした防災・減災)やグリーン・インフラストラクチャーといった観点に広がるものでした。

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●国連大学の国際会議場で開かれたシンポジウム

湿地は洪水のような災害に対して、一時的に水をためることで、防災・減災の機能を発揮します。そうしたEco-DRRの事例は国内でも収集されてきており、河川敷の林、海岸のマングローブ林、白砂青松の海岸林、山地における緑化砂防、水源涵養林、平野部の屋敷林、都市公園といった生態系の要素が重要な役割を果たしています。平時には、さまざまな恵みをもたらす森林・樹木が、災害時に防災・減災に関する大きな役割を果たしているという認識が共有され、森林文化協会としてうれしく感じました。

 

生態系の持つ防災・減災機能が注目されるようになったのは、2004年に発生したインド洋大津波からだそうです。ちょうど国連によるミレニアム生態系評価が取り組まれ、生態系サービス(自然の恵み)という概念が認められつつあった頃です。その後、米国における2005年のハリケーン・カトリーナ、日本における2011年の東日本大震災など、大災害が次々と発生する中で、国際的な関心が高まってきました。協会では年報『森林環境』の2015年版や2016年版の中でこの問題を取り上げ、月刊『グリーン・パワー』でも関連の話題を提供してきました。気候変動への適応策も必要とされる中で、今後ますます重要性を増す問題であると痛感しました。

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