亜熱帯やんばるの森

クロイワツクツクとリュウキュウマツ

202309m

クロイワツクツクの雄。体長23〜37㍉メートル。沖縄諸島から九州南端に分布

 

 9月を迎え、温帯のセミ類は次第に活動が収束に向かう季節。一方、亜熱帯やんばるでは、これから最盛期を迎えるセミもいる。オオシマゼミとクロイワツクツクで、どちらもツクツクボウシの仲間だ。

 姿もよく似ているが、クロイワツクツクのほうが地味な体色で、鳴いていないと樹皮に埋没してしまい見つけにくい。保護色として機能しているのだろう。だが、鳴いている雄はその存在を強烈にアピールしてくる。一言で表現すれば、だみ声だ。澄んだ音色とは言い難い。沖縄方言では「ジーワ」と呼ばれる。

 早い個体は7月に出現し、11月まで活動する。8月下旬から11月上旬に多く、9月から10月に活動のピークを迎える。

 かつて、本種は民家周辺に多く、山林にオオシマゼミが多いという棲み分けが認められた。近年は、いずれの環境でも混在が進んでいるが、理由はわからない。

 モクマオウ、タイワンハンノキ、バンジロウなどの樹木を好むが、これらはいずれも外来種だ。在来種ではリュウキュウマツで多く見られる。

 

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雨に濡れるリュウキュウマツ。樹高10〜25㍍。沖縄からトカラ列島に分布

 

(湊和雄)

(動画でもご覧ください)

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