主催事業
森林づくりシンポジウム

森林づくりシンポジウム 福井で開催 森林を守りつなぐ方策語り合う

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 秋の全国育樹祭に向けた前年イベント「国民参加の森林づくりシンポジウム」(福井県、森林文化協会、国土緑化推進機構、朝日新聞社主催)が11月26日、福井県坂井市で開かれました。登山が趣味の俳優、石丸謙二郎さんが基調講演。福井県内で里山の整備や活用、林業に携わる4人のパネリストが、次世代につながる森林づくりのあり方などについて意見を交わしました。

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 基調講演で石丸さんは登山の魅力を語ったうえで、「自然というものは自然に任しておけばいい。人間が出るものじゃないという考えがあるし、僕もそう思っていた。しかし、その時代はもう終わったのではないか。地球規模の、例えば大規模な森林火災などが頻発し、自然の再生能力が失われているのではないか」と危機感を口にしました。

 森林をめぐっては二酸化炭素の吸収や生物多様性の保全、災害の防止など、多様な機能が改めて注目される一方で、人の手が入らず荒廃する所も増えています。

 パネルディスカッションは「森林を守りつなぐ 福井の未来」がテーマ。森林生態学が専門の福井県立大、石丸香苗教授の司会のもと、なぜ森を守らなくてはならないのか。森を守りつなぐために必要なこと、について語り合いました。

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 竹田文化共栄会代表理事の大川貞幸さんは「環境教育が大事ではないかと思っている。我々の活動でも子どもたちが家族と一緒に森を学ぶプログラムを作っている」と事例を紹介。林業にも携わる小原ECOプロジェクト代表の國吉一實さんは「木材は切って使ってまた植えて、そういう循環資源であることを知ってもらいたい。そして、それを支えていく人々の動きが大切だ」と語りました。

 まちUPいけだ運営統括部長、野村俊治さんは「子どもたちに森や生態系への興味、関心を持ってもらえるきっかけづくりが大事だ。林業の担い手が減るなか、好きになって関心を持ってもらうのが、林産業の従事者を増やし、森を守っていくことにつながっていく」と述べました。

 NPO法人森林楽校・森んこ代表の萩原茂男さんは「私たちも大きな規模の生態系の一人ということをしっかり認識するとむちゃな開発もできない。そうした思いを次の世代にしっかり伝えていきたい」と話しました。

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