脱炭素 現場から

自然共生ウェビナー「企業価値を高める『ネイチャーポジティブ』とは?」を開催

生物多様性の保全について語り合った(右からパネリストの永田稔、三輪隆、小林誠のみなさん、ファシリテーターを務めた森林文化協会・関岡哲哉常務理事、司会の朝日新聞CSR推進部・山田優部長)=3月25日

 2030年までに陸地と海域のそれぞれ30%を保全する国際目標「30by30」(サーティ・バイ・サーティ)に向けて、省庁、産業界、メディアの関係者が語り合う、自然共生ウェビナー「企業価値を高める『ネイチャーポジティブとは?』(朝日新聞社、森林文化協会主催)が3月25日、東京都中央区の朝日新聞東京本社で開かれ、オンラインで配信されました。

 環境省自然環境計画課の小林誠補佐が、「『30by30』『ネイチャーポジティブ』の意義」と題して基調講演。「自然共生サイト」の制度や認定状況、法制度化の方向性などを紹介しました。

 続いて竹中工務店技術研究所の三輪隆リサーチフェローが、2023年度に竹中工務店が認定を受けた2か所の自然共生サイトについて、多様性の保全や復活に向けた具体的な取り組みなどを説明しました。

 朝日新聞社の永田稔経営企画・メディア戦略担当補佐役は、朝日新聞社の環境経営について紹介するとともに、経済界が気候変動対策や生物多様性保全に強い関心を抱いている状況について語りました。

 続いて、「企業の森づくりと環境経営」をテーマに、森林文化協会・関岡哲哉常務理事の進行で、パネルディスカッションを行いました。
 自然共生サイト認定を受けることのメリットについて、小林さんは「世の中で生物多様性をめぐる企業の取り組みが注目される中、認定によって、だれがどこでどんな活動をしているのかが分かる。企業価値や社会的なPRの面で意味がある」と話しました。

 三輪さんは、竹中工務店が、建築物の「ものづくり企業」から社会課題の解決を通じて価値を創造していく「ソリューションプロバイダー」への転換を目指していることを紹介したうえで、「自然に触れることで社会課題への感受性が磨かれる。里山だと市民や多くの方とのコミュニケーション力も磨かれる。そうしたことが、当社の課題解決力を磨くことにつながる」と語りました。
 また経済的なインセンティブにつながるかという問いかけに、三輪さんは「私たちのビジネスも自然を基盤として成り立っていることが、自然相手に汗をかくことで腑に落ちることがある。森林に適切に手を入れていくことで、自然が気持ちよく豊かなものに変わっていくことを実感できる」と経験に基づいて語ったうえで、「企業としては短期的な利益につながる話でないのが難しいところだが、長期的には確実に企業の競争優位を成立させるのではないかと考えている。いままさにゲームチェンジの時代だ。脱炭素しかり、自然共生しかり、短期的な利益追求と同時に、長期的な投資に切り替えていかねばならない」と意義を強調しました。

 永田さんは朝日新聞社が今年度発表した「パーパス・ビジョン つながれば、見えてくる。」について紹介したうえで、「社会課題が朝日新聞グループをつなぐことだと考えている。生物多様性も重要課題と認識しており、報道機関の使命を果たしつつ、取り組みを頑張りたい」と語りました。

 視聴者からは多くの質問が寄せられました。

 ウェビナーの詳報は朝日新聞デジタルに掲載しています。

https://www.asahi.com/articles/ASS432PXCS43BSDS001M.html

https://www.asahi.com/articles/ASS432SX6S43BSDS001M.html

https://www.asahi.com/articles/ASS4330N9S43BSDS001M.html

 

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