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グリーンセミナー

大阪で森林シンポジウム開催、森の現状と課題を考える

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森本幸裕・京都大名誉教授

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林業女子会@京都の松田直子副代表

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貫名涼・京都大大学院地球環境学堂助教

 

 社会環境の変化で危機にさらされる森林の現状と課題を見つめ、健全な森を未来につなぐ方策を探るシンポジウム「どないしましょ? 関西の森」が9月24日、大阪市北区の朝日新聞大阪本社アサコムホールで開催され、参加者約60人が森の保全と活用について考えました。

 森林文化協会が協会創立45周年を記念し、朝日新聞社と共催したシンポジウムでは、まず京都市都市緑化協会理事長の森本幸裕・京都大名誉教授が基調講演。関西各地の森林が、シカの食害や産業廃棄物の投棄などによって深刻な被害を受けている現状を報告し、行政の支援を得て豊かな森を復活させる取り組みが進みつつあることを解説しました。

 次のプレゼンテーションでは、松田直子・林業女子会@京都副代表が全国に組織が広がっている林業女子会について紹介。森林や林業に関心を持つ幅広い世代の女性が集い、多彩なイベントや普及啓発活動を展開しながら、森の奥深さを共有し合うサークル的活動が、参加の輪を広げていると報告しました。

 続いて登壇した「上桂川をつなぐ会」代表の貫名涼・京都大大学院地球環境学堂助教は、和菓子の粽(ちまき)に欠かせない京都産チマキザサの再生に市民が取り組み、長年の努力が実った経緯に触れたうえで、様々な森の恵みを日常生活の中に採り入れながら森林を守り育てていくことの重要性を強調しました。

 パネル討論では、森本氏の進行で3人が市民レベルでの取り組みについて意見交換。国際的な環境保護意識の高まりや、生物多様性の維持を目標に掲げた「30by30」などの森林保全活動が本格化している現状を踏まえ、行政・大学(研究者)・企業の3者に市民が参画した新しい連携の枠組みを構築する必要性を確認しました。

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