亜熱帯やんばるの森

サシバ

 

 

202402m

枝にとまる成鳥。全長約49㌢メートル。翼長約110㌢メートル

 

 

 やんばるの森で見られる生物は周年定着している種だけではなく、季節的に渡ってくる種も含まれる。その代表的存在がサシバだ。5、6月に日本本土で繁殖し、9月に入ると南下し、東南アジアまで渡って越冬する。そのときに琉球列島※を経由し、一旦島々で休息し早朝に旅立つ。その際、数百羽の鷹柱が見られる。10月中旬がそのピークとなる。しかし、一部のサシバはそのまま、やんばる他琉球列島で越冬する。
 近年徐々に渡りをするサシバの個体数が減少し、2006年に環境省レッドリスト絶滅危惧II類に指定された。ヘビ、カエル、トカゲ、ネズミ、昆虫などを捕食する。海岸線ではカニを餌にすることもある。やんばるで冬を過ごしたサシバは3月まで森に留まり、その後北上を開始する。

 

 ※)琉球列島はトカラ列島から八重山諸島にかけての亜熱帯の島々。大東諸島、尖閣諸島は含まれない。

 (湊和雄)

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