亜熱帯やんばるの森
ツマベニチョウとサキシマフヨウ
ツマベニチョウは日本最大のシロチョウ科のチョウだ。シロチョウの代表的な存在のモンシロチョウの2倍近い大きさがある。沖縄から九州南端に分布する。沖縄では、八重山諸島で周年成虫が活動し、沖縄諸島では12~2月に成虫の活動が見られなくなるとされてきた。
しかし、近年の地球温暖化の影響か、冬季でも成虫を見掛ける機会が増えてきている。
胴体は太く、強力な飛翔筋を内蔵しているようで、とてもダイナミックに飛び回る。沖縄産チョウ類ではフタオチョウに匹敵する飛翔力に感じる。それ故に撮影は難しい。
吸蜜のために度々花を訪れる。特に赤い色の花を好む傾向がある。そのため、蜜源は栽培種が多くなるのだが、野生種ではサキシマフヨウで多数個体を目撃する。
サキシマフヨウは秋から初冬に開花するアオイ科の低木。大型の花を着け、一見栽培種のようにも見えるが在来種。花の色は、白色から紅色まで変化に富む。
(湊和雄)
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