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ヤイロチョウへの理解を深めよう! 銀座で秘話講演会

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 ヤイロチョウは毎年5月頃、東南アジア方面から子育てのために日本の暖地へ渡ってくる夏鳥です。繁殖には常緑広葉樹の豊かな森の存在が欠かせません。高知県で活動する生態系トラスト協会は2002年から同県四万十町などに保護区としての森を取得し、ヤイロチョウを中心とする生態系を守る活動を続けています。保護区に隣接する王子ホールディングスの社有林でもヤイロチョウが繁殖していることが分かり、将来にわたってその生息環境を保っていこうと、両者がヤイロチョウの保護協定を結んだのは一昨年8月でした。また日本野鳥の会東京は、2002年に生態系トラスト協会の保護区が誕生する直前に四万十の森を訪ねて以来、同協会の保護活動をサポートしているそうです。ヤイロチョウについて、詳しくはこちら(http://wwwd.pikara.ne.jp/ecotrust/pitta.html#pitta)を。

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 そして最後には、講演者らが会場からの質問に答えながら、高知県以外の国内繁殖地、生息に適した森の様子などについて意見を交わしました=写真下。参加者にはヤイロチョウを見たことのない人も多かったのですが、森の中でひっそりと暮らすこの鳥への理解を深めていきました。

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