緑の情報アラカルト
懐かしいムクロジの実に出あい、うれしくなりました
東京・練馬区にある石神井公園界わいで散策を続けている森林文化協会の会員の方が、今回は「懐かしい実を見つけました」と、写真と文章を送ってくれました。ご紹介します。
撮影したのは、ぽかぽか陽気となった3月4日(日)。
三宝寺池の近くを歩いていたら、木々の中に小さな実がブドウの房のようになっている大きな木がありました。
「この時期に珍しいな」と思って根元に行くと、蝋細工のような半透明の丸い実が落ちています。ムクロジの実でした。
黒くて丸いものが透けて見え、振るとコトコト音がします。
殻を破ると、子どもの頃の記憶が蘇りました。羽根つきの実です!
つや消しのような黒色の堅い球形の種子。テーブルに落とすと、少し跳ねて、いい音がします。
ムクロジは無患子。「子が患(わずら)わ無(な)い」と書くことから縁起物とされました。羽根つきには厄払いの意味があるそうです。
羽根つきの光景は見かけなくなったけれど、植物は今でも変わらないんだなあ。
懐かしくて、何だかうれしくなりました。