ブックガイド

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さくらのサッちゃんと みの虫ぼうや

とみざわきよゆき 文 はせがわゆうじ 絵  愛育出版  本体1600円+税

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「山人(さんじん)」と呼ばれる老人と、サクラやミノムシなどの生き物が里山を舞台に繰り広げる生命をめぐる物語。ある日老人は、悲しそうに泣いているサクラのつぼみの女の子と出会う。わけを尋ねると、大量発生したミノムシたちに葉や皮をすっかり食べられてしまい、このままでは木は枯れ、春になっても花は咲かないと言われる。しかし、ミノムシたちに言わせれば、生きるために葉や皮を食べているだけなのだ。

ミノムシはサクラの木の害虫に過ぎないのか。ミノムシにも自然の中で果たすべき役割があるのではないか。生き物たちと語らいながら、老人もまた学び、自らを深めていく。

文を書いたのは千葉・養老渓谷の旅館の創業者。経営は次世代に譲り、モミジなどの落ち葉堆肥を使う有機農業に励む。地球温暖化が進む中「自然の大切さを子どもたちに伝えなくては」と絵本づくりに挑戦。「世界の子どもにも読んでもらいたい」と急きょ英文を添えた。森林文化協会会員。

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