亜熱帯やんばるの森
オキナワトラフハナムグリの黒色型

黒色型雄。体長10〜14㍉メートル。沖縄本島北部と久米島に分布
やんばるの春は2月末から始まる。新緑に輝く森の主役は甲虫の仲間たち。最も目立つのが鮮紅色のベニボタル類と、それに擬態する多くの種。一方、それに比べれば地味だが存在感を主張しているのが、オキナワトラフハナムグリだ。
下草の葉上でよく遭遇するが、20メートル前後の樹幹に咲く花にも飛来する。ほとんどは、赤褐色の地に黄色と黒色の斑紋が目立つ褐色型。和名は、この黄色と黒の部分を虎斑に例えたもの。一方で、この地色の赤褐色が黒色に置き換わった黒色型も出現する。その比率は、筆者が過去22年間で遭遇したオキナワトラフハナムグリ367頭中、黒色型は16頭に過ぎない。わずか4.4パーセントという稀有な存在である。
(湊和雄)
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