亜熱帯やんばるの森

秋に急増するマダラマツムシ

雌(上)に求愛する雄(下)。体長約36㍉メートル。奄美諸島から八重山諸島に分布する

 以前は、マダラコオロギと呼ばれていたが、その後マダラマツムシに変更された。さらに近年はキマダラマツムシの別名も目に付く。
 8月下旬から成虫が出現し始め、1月に入っても見られる。下草で活動することが多く、特にクワズイモの葉を摂食する小集団を度々目にする。しかし、最大の集団は樹上の幹で形成される。餌となるような物はないのに、何を目的とした集団かは謎だ。
 雄はわずかに翅を開き「ジッ」と小さな音を発し、雌に求愛する。動きも発音も地味で、それが求愛とは気づかないほどだ。

 (湊和雄)

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