リニューアルしたやんばる森のおもちゃ美術館の魅力とは

リニューアルした美術館のテラス。お天気の良い日はお弁当を広げるご家族も=いずれもやんばる森のおもちゃ美術館提供
2013年11月に国頭村辺土名(へんとな)にOPENした やんばる森のおもちゃ美術館。この美術館の特徴は外国のお客様が多いこと(2025年は40か国1700人)、 そして大人のお客様が多く、滞在時間も長いこと。そしてなにより3世代で来館されるお客様が多いことです。
沖縄には 「ファーカンダ」 という言葉があります。 ファー は葉っぱ 、カンダは 蔦 を表しています。 切っても切れない親兄弟、姉妹、夫婦、そして孫と祖父母とのつながりを表す、他に類を見ない表現です。やんばる森のおもちゃ美術館は多世代が楽しみ、学べる「ファーカンダ美術館」を目指して今日まで活動してきました。

リニューアルした新館。屋根はバナナの葉をイメージ
そんなやんばる森のおもちゃ美術館が、2026年3月14日、4倍に増床してリニューアルオープンしました。

テープカットの様子。左より森林組合理事・宮城忠信、国頭村長・知花靖、芸術と遊び創造協会理事・多田千尋の各氏
今回のリニューアルで遊びの空間を拡大し、おもちゃの数も5000点を超えます。 0歳から100歳まで多世代がさらに五感で体感することができ、さらに会話が弾む空間になりました!
リニューアルの狙いは、大幅な遊びの空間や展示の拡大 はもちろん、子供たちが木育を体験する機会の充実、地元やんばるの自然文化を伝える地域振興・観光活性化など、より多くの人にやんばるの自然と文化に触れる機会を提供し、多世代が楽しめる遊びと学びの場に進化させることです。

新館の床はすべてやんばるの森の木を使っています
木育という部分では、まず沖縄の木を見て、触れて、嗅いで、五感で感じていただくため、増床部分もリュウキュウマツ、クスノキ、 イジュ、イタジイ などすべてやんばるの木で作られています。屋根を支える柱は チャーギ(イヌマキ)を利用、 館内の「やんばるの森」やごっこファームには、リュウキュウマツ、センダン、イタジイ、オキナワウラジロガシ、アカギ、イジュ、などの自然木がそのまま使用されています。

「やんばるの森」には自然のままの本物の木を使用
やんばるの自然文化という部分では、やんばるの森から切り出した木をやんばる船で運び出し、首里城はじめ沖縄の多くの建築物が作られたという歴史を感じることができるよう、館内には1/2サイズに船大工(越来(ごえく)造船4代目)が建造した、本物のやんばる船が展示されています。

うるま市の越来造船4代目の手により建造された1/2サイズのやんばる船
今回の首里城再建時に出た端材で作った、2000ピースの積み木ごっこファームの野菜や果物もあり、遊びだけでなく文化を学ぶことができるのも大きな特徴です。

8000個のリュウキュウマツの卵のプールにはクスノキの沖縄の魚が泳ぎます
そしていちばんの目標は、より多世代が楽しめる空間になることにあります。私たちはここを「ファーカンダ美術館」にすべく日々歩んでおります。 0歳から100歳まで多世代が楽しめ、世代を超えた会話が思わずはずむような空間づくりを目指します。

沖縄ではお馴染みの ゴーヤーとナーベラー(へちま) の収穫コーナー(首里城の端材)
また国頭村の伝統工芸の草編みのコーナーでは、草編み作品の展示はもちろん、作家さんによる ワークショップや販売など伝統文化の継承の役割も担います。スロープを上がった2階には、現在の沖縄のおもちゃ文化と交易のあったアジアのおもちゃ文化の展示もあります。

島バナナ(首里城の端材)
本当に素晴らしい美術館が出来まして、おもちゃもいっぱい! でも大切なのはこれからです。
そこを心地よい空間にして、楽しい時間をご体感いただけるかが重要です。ここ数カ月スタッフ全員で準備をしてまいりました。お客様が全員笑顔でお帰りいただける美術館を目指します。
那覇空港から2時間半、やんばる3村合わせても人口約1万人。ヤンバルクイナの鳴き声が毎日聞こえる そんなやんばる森のおもちゃ美術館ですが是非是非いらしてください。

マンゴー ドラゴンフルーツ(首里城の端材)
次回は新しくなった館内でのお客様の様子などお伝えできればと思います。
(やんばる森のおもちゃ美術館館長 永嶺慶太)

