木育とおもちゃ美術館

語り継がれる「ふるさと体験」 木曽おもちゃ美術館②

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「たいけんのやかた」の館内=写真はいずれも東京おもちゃ美術館提供

 前回に続き「木曽おもちゃ美術館」の魅力をお伝えしていきます。まずは充実した「体験メニュー」。

 体験メニューは、美術館敷地内の「たいけんのやかた」にて提供しています。木曽おもちゃ美術館は、前身の施設であった「ふるさと体験館きそふくしま」の魅力を引き継ぎ、美術館となった今もさまざまな体験メニューを提供しています。体験メニューは多岐にわたり、常時体験できるものが10種ほど、更に季節に応じて展開されるメニューを複数用意しています。

 特に季節に応じて提供される「味噌づくり」や「すんきづけ」などは、予約受け付けが始まると申し込みが殺到するほどの人気メニューで、ふるさと体験館時代から、毎年楽しみにしているファンもいるほどです。

 随時受付の「そばうち体験」も人気メニューの一つ。体験者自ら打ったそばを、その場で食べることが可能で、特に欧米からの観光客に人気があり、木曽旅行ツアーの一環として組み込まれてもいます。

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そば打ち体験をする外国人観光客

 その他にも定番の「木工体験」をはじめ、「織物体験」、「草木染体験」、「五平餅作り」など、木曽ならではの魅力を伝える豊富なラインナップが揃っています。全国の姉妹おもちゃ美術館の中でも、体験メニューの豊富さでは随一。木曽おもちゃ美術館の誇れる機能であるといえます。

 

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館内にある「木曽の文化展示室」

 さらに、同じく「たいけんのやかた」内には、この地域の生活を支えてきた、民具や農耕具、馬仕事や養蚕の際に使われたさまざまな道具が展示された「木曽の文化展示室」が整備されています。数百点に上る数々の道具は、主に地域の方々から寄贈されたもので、体験メニューと併せて地域の魅力を伝えるコンテンツとしての機能を有しています。

「地産地消」でおもてなしするカフェ 

 地域の魅力を伝えるコンテンツは、上記のような体験・展示、そして木のおもちゃで遊ぶことにとどまりません。美術館のエントランス近くにある「ミュージアムカフェ『四季』」では、「地産地消」をキーコンセプトに掲げ、食を通じて地域の魅力を伝えています。

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カフェで人気の「蕎麦と五平餅のセット」

 

 例えば、看板メニューである「蕎麦」は、すべて地元産の玄そばのみを使用。製粉から調理まで、すべて美術館内で実施しています。また五平餅はすべて木曽産のお米を使用、甘辛いタレのもとになるえごまもスタッフが栽培したものを使用しています。木曽おもちゃ美術館で生まれた輝くような子どもたちの笑顔や、遊びを通じて生まれた嬉しい親子の会話。その時間をそのまま引き継ぎ「楽しかったね、美味しかったね、また来たいね」。そんな言葉が生まれるカフェを目指しています。

 2回にわたって木曽おもちゃ美術館の魅力をお伝えしましたが、遊びのみならず「体験」や「民具展示」、そして「食」をもって、多角度的に地域の魅力を発信できることが、全国のおもちゃ美術館のなかでも存在感を示すゆえんであると思います。地域の方々の遊び場として、また多くの旅行客を魅了する観光スポットとして、末長く愛され続けることを願っています。

 (東京おもちゃ美術館 星野太郎)

 

 

 

 

 

 

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