8 月の絵暦
エラ蓋の後ろに浮きでた、鮮やかな黄色い追星。
盛夏のアユのシンボル。
『長良川のアユと河口堰』(蔵治光一郎・編/農文協)のためのカバー絵。
かつて長良川河口堰建設への反対運動が熱く盛り上がった。
しかし、一度決議された法案が覆されることはなかった。
運用から今年で30年が経つ。
河口堰によって分断された長良川の長大な生物圏の再生と、
川と人の関係を結びなおす可能性を探る一冊。
(村上康成)
※カレンダー『森へようこそ2025』(ユニオンサービス)より
■お知らせ
◇「小学館せんせいゼミナールオンライン講座」
茅野政徳×村上康成/国語科・教科書挿絵を活用した授業づくりと、絵本の底力
国語科のエキスパート、山梨大大学院、茅野政徳教授と村上康成が、教材研究と授業づくり、絵本の創作の原点、などを語らう予定。
9月13日。見逃し配信付。
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02y6kfzk1kh41.html
◇『わく』発刊
塩野米松・文/村上康成・絵(農文協)
「塩野米松の いのち わくわく おはなし絵本」(全5巻)第3弾。
この星では、いのちは湧くもの。
葉っぱのおしゃべりに耳をすませば、いのちの呟きが聴こえてくる。
水たまりや海、夕空からも。
夜空では星が生まれ、心のなかで願いが湧き出し、世界は夢で溢れる。わくわく わくわく。
『なつのいけ』(ひかりのくに)で第8回日本絵本賞大賞を受賞したコンビの新境地。
◇『くまくんです。』(ひさかたチャイルド)
未来に向かう、世界中の子どもたちへ、大人たちへ。
村上康成が贈る、この星の上で共に生きるエール。
作者の言葉(掲載文より一部抜粋)
夏の谷川で友人とヤマメ釣りをしていました。
お昼になって、おにぎりをリュックから出して、食べ始めた時です。
20メートルくらい離れた丘の草むらから、ツキノワグマの子どもが現れました。
おにぎりが、喉につかえそうでした。
くまくんは、踵を返して、森に消えていきました。
初夏、親と別れた子ぐまは、一人懸命に生きていきます。
別れはちょっぴりつらいかもしれませんが、それ以上に母なる山がここにあります。
自然と人の調和のとれた、健やかな山であればこそです。
くまくん、元気でね!
◇児童文学『黄色い竜』(徳間書店)
田んぼ、小川、湖など身近な自然の風景のなかで生きる、少年のひと夏の清新な物語。文字で描くことに専心した村上康成“初”の児童文学。
むらかみ・やすなり/1955年岐阜県生まれ。創作絵本、ワイルドライフアートなどで、独自の世界を展開する自然派アーティスト。『ピンクとスノーじいさん』『プレゼント』『ようこそ森へ』などでボローニャ国際児童図書展グラフィック賞、『ピンク!パール!』でブラチスラバ世界絵本原画展金牌、『なつのいけ』で日本絵本賞大賞などを受賞。絵本に『ピンク、ぺっこん』『石のきもち』『さかなつりにいこう!』『リュックをしょって』『まっている。』などの他、エッセイに『水ぎわの珍プレー』、児童文学に『黄色い竜』など多数。森林文化協会の「森の親善大使」でもある。
村上康成BREEZINGオフィシャルストア https://www.y-murakami.com/
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