8月の絵暦
ジリジリ、ジリジリ
吹き出す汗にあわせて、アブラゼミが鳴く。
真夏の太陽が照らす地面に、
極彩色のハンミョウが浮かぶ。
近づくと、プーンと飛んで、行く手に止まる。
こっちだよ、こっちだよと、プーンと行く手に。
近づくと、またプーンと飛んで止まる。
ニックネームは、「ミチオシエ」。
(村上康成)
※カレンダー『森へようこそ2023』(ユニオンサービス)より
■お知らせ
◇絵本作家デビュー40周年記念 風を感じる展覧会~村上康成絵本原画展
1983年に『ピンク、ぺっこん』で絵本作家デビュー、今年、40周年を迎えた村上康成さんの展覧会。
デビュー作であり代表作でもある「ヤマメのピンク」シリーズをはじめ、およそ20の絵本から原画約60点を展示しています。
さわやかな風が吹く高原の美術館で、幼い頃から現在も自然に親しむ作家の、自然への愛と敬意に満ちた原画の数々をご覧ください。
- 9月18日(月・祝)まで開催中
- 入館料 一般 700円/小中学生 300円
- 問い合わせ0551-48-2220
山梨県北杜市高根町清里3545-6079
◇村上康成・『野鳥』誌36年の原画展
本誌の連載エッセーで、1987年4月号からイラストを担当している村上康成さんの原画展が、都立東京港野鳥公園で開催中です。連載で描かれたイラストから、30点以上を展示。野鳥だけでなく、哺乳類や昆虫など、さまざまな生きもののイラストが集められています。ぜひ会場でご覧ください。
- 8 月31日(木)まで開催中。月曜休園(祝日の場合は翌日休)
- 9:00 ~16:30
- 都立東京港野鳥公園・ネイチャーセンター 1階 企画展示室
- 東京都大田区東海3 -1
- 高校生以上300円、65歳以上・中学生(都内在住在学以外)150円
- 問い合わせ: 03-3799- 5031
東京港野鳥公園ホームページ
https://www.tptc.co.jp/park/03_08
◇ちひろ美術館セレクション「2010⇒2021日本の絵本展」
・9月3日まで開催中。安曇野ちひろ美術館
・10月7日~1月14日/ちひろ美術館・東京
(10月8日はたこうしろう×村上康成・対談/詳細は公式サイトでお知らせしま
す)
〈2010年以後を象徴する日本の絵本30冊〉
2011年の東日本大震災をはじめ激動の2010年代。子どもを取りまく環境も大きく変化しました。画家たちは新しいテーマや表現に挑戦し、絵本を通して今を生きる子どもたちに向けたメッセージを発信し続けています。絵本の世界では、新しい世代のつくり手たちのめざましい活動も印象づけられました。また2010年代を通して、「3.11」や「福島」を取りあげた絵本や真摯にいのちと向き合う絵本、過去の戦争に焦点をあて、平和の在り方を問う絵本など、時代をあらわす作品も生まれました。
ちひろ美術館では、10年ごとに時代を代表する絵本を紹介する展覧会を継続しており、今回は4回目となります。3年の延期を経て開催する本展覧会では、時代に求められた多様な表現に焦点をあて、2010年から2021年に出版された作品のなかから、注目を集めた絵本や、今後も活躍が期待される作家の作品を紹介します。
◇児童文学『黄色い竜』(徳間書店)を販売中。田んぼ、小川、湖など身近な自然の風景のなかで生きる、少年のひと夏の清新な物語。文字で描くことに専心した村上康成“初”の児童文学。
■プロフィール
むらかみ・やすなり/1955年岐阜県生まれ。創作絵本、ワイルドライフアートなどで、独自の世界を展開する自然派アーティスト。『ピンクとスノーじいさん』『プレゼント』『ようこそ森へ』などでボローニャ国際児童図書展グラフィック賞、『ピンク!パール!』でブラチスラバ世界絵本原画展金牌、『なつのいけ』で日本絵本賞大賞などを受賞。絵本に『ピンク、ぺっこん』『石のきもち』『さかなつりにいこう!』『リュックをしょって』『まっている。』などの他、エッセイに『水ぎわの珍プレー』、児童文学に『黄色い竜』など多数。森林文化協会の「森の親善大使」でもある。
村上康成BREEZINGオフィシャルストア https://www.y-murakami.com/
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