東京チェンソーズ 林業を楽しもう

街との関わりしろをつくる「森もつくる企業研修」

トライアルツアーで丸太切りを体験

 東京・檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」は育林・造林など山の作業を中心に、製品の販売や木育ワークショップ、森林空間活用などで“森と街をつなぐ”さまざまな事業を展開しています。特に森林空間活用は、木材生産や木製品販売だけでない森林の新しい活かし方として、また、人と森との新しい付き合い方として、ここ数年、力を入れて取り組んでいるものです。

 企業の社員研修を受け入れる「森もつくる企業研修」もその一つ。
 多くの企業が抱える「離職率が高い」「社員のエンゲージメントが低い」「チーム内の関係性が薄い」などの課題に、森という空間を活用し応えようというものです。これまでにオフィス家具を製造・販売する企業や地域の金融機関、地下水を製品の原料に活用する飲料メーカーなどの研修受け入れを実施しました。
 最大の特徴は、研修を行う場所が森という非日常の環境であることです。森に入るといつもの思考が切り替わり、日常の仕事の場である都市のオフィスでは見えにくかった同僚や上司との関係性や業務に関わる本質的な気づき、学びを得やすいとされています。そして、その森が東京都内にあるということも大きなポイント。都心から1時間半、日帰りで行けるエリアに森が広がっていることで、企画も立てやすくなっているようです。

 先日、企業の人事担当者など研修を企画する方々を対象に、研修の一部を体験し、自社での導入を具体的に検討してもらうことを目的としたトライアルツアーを開催しました。
 弊社・社有林で行なったツアーには6社10人が参加。参加の動機は、「木という素材について学ぶ必要があり、今後の社員の研修として考えている」(木製品企画・販売)や、「職員向けの新しい形の研修として考えている」(生協)、「私自身が山岳部っていうこともあったので、山を使った人材育成に興味があった」(ITコンサルティング)など。

社員研修で林内を散策する

 ツアーはまず、室内で座学を行い、森林や林業についての知識をインプット。「森もつくる企業研修」の概要についても説明しました。その後、社有林へ移動。昼食を挟み、森を散策しながら、持続可能な森づくりについてなどお伝えしました。
 次いで2グループに分かれ、林内歩道づくり。ただの斜面だったところに道ができることは達成感につながり、また、複数で行うことでチームの結束も強まるものです。丸太切り〜薪割り〜焚き火の体験では、資源循環の仕組みを体感することができます。

林内歩道づくりを体験した

薪に火を付けて、たき火を体験した

 最後はグループごとにこの日のツアーで感じたことや今後どんな研修を行いたいかなどを話し合う振り返りワークを行いました。いずれの参加者も森という非日常空間での体験に、新たな気づきを得たようで、研修の導入にも積極的な姿勢を示していました。

振り返りワークの様子

 企業が森に入ってくれる「森もつくる企業研修」は、森と街をつなぐ強固な「関わりしろ」になるものです。研修として企業の人を育て、組織を育てるのですが、弊社としてはその結果として森も育てたいと思っています。

研修の最初に行う座学で、森林や林業について知ってもらう

 研修を通じて森のことを知ってもらい、その後さらにつながりを広げていって、ゆくゆくは東京全体の未来を共に考えていける機会にできればと考えています。

 (東京チェンソーズ 木田正人)

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