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月不見の池、清水どこへ 水漏れ・濁り、過去に対策したが… 糸魚川市 /新潟県

 藤の名所として知られる「月不見(つきみず)の池」(糸魚川市上出)の水が減ったり濁ったりして、訪れる人をがっかりさせている。地元は近年、市に漏水対策と水質改善を求めているが、打開策は見つかっていない。

 月不見の池は、地滑りでできたくぼ地に湧き水がたまってできた。樹木に絡みついた藤づるに覆われ、池に映る月の姿が見えにくいことから名づけられたと伝えられる。
 水位は季節によって上下する。雪解けの時期には地下水が豊富に流れ下るので一番高く、夏から秋にかけてだんだん下がっていく。水深は、最も深い場所で5メートルとされる。
 旧西頸城郡教育会がまとめた「西頸城郡の伝説」には、こんな言い伝えがある。「月不見の池の主と、根知村の池の主は夫婦の白蛇である。夏になると月不見の池の主が根知へ行くので、月不見の池の水が涸(か)れるのだといふ」
 地元の下早川自治振興協議会の畑野久一会長(76)は「私が子どものころ、水が減り始めるのは6月に入ってからだった」と話す。「それが、40年ほど前になると、5月半ばごろから、水がどんどん減るようになった」
 水位低下を食い止めようと市が動き出したのは1990年度。94年度までに3500万円を投じて、池の底への土砂敷き詰め工事と、近くの農業用水の余り水を池に引き込む水路の整備工事をした。だが、水位は保てなかった。
 そこで99~2000年度に4千万円をかけて池の底に遮水シートを敷設する工事をした。シートで湧き水が入らなくなり、水質が悪化することも予想されたため、「最後の手段」だった。結果、水位は保たれた半面、水質は悪化した。14、15年に水質改善剤を入れたものの、効果は上がらなかった。
 水位は遮水シート敷設後しばらく安定したが、08年ごろから再び低下が目立ち始めた。市が挙げる理由は(1)周辺の河川や圃場(ほじょう)、農業用水の整備が行われたため、地下に浸透する水が減った(2)降雪量の減少により雪解け水が減った(3)近くの池の水から簡易水道として使われる量が増えたため、月不見の池への流入量が減った、と複合的だ。
 今月8日の市議会一般質問。笠原幸江議員が「どぶ池、沼地だという人もいる。行った人がとても残念がって帰るという話を地元の人から聞いている」と述べ、「観光客がたくさん来る5月の藤まつりのとき、池の水を何とかしてほしい」と求めた。米田徹市長は「現状でいいとは思っていない。非常に難しい状況だ。どうすればいいのか研究したい」と答えるのが精いっぱいだった。

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