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シカ、世界遺産核心域に 白神山地、鰺ケ沢で確認 /青森県

 青森、秋田両県にまたがる白神山地で8月、ニホンジカが世界遺産地域の核心地域内に入り込んでいたことがわかった。国と両県でつくる白神山地世界遺産地域連絡会議が13日発表した。白神山地の世界遺産地域では、2015年に緩衝地域で確認されていたが、より内側の核心地域で確認されたのは初めてで、生態系への影響が心配される。

 東北森林管理局によると、8月6日午後6時50分ごろ、鰺ケ沢町一ツ森町の国有林内に設置した自動カメラに、オス1頭が撮影されていた。同月31日に同局職員らが周辺を確認したが、食害の痕跡は見つからなかった。
 連絡会議によると、今年度の両県の白神山地周辺のニホンジカ目撃情報(9月8日現在)は、13件14頭。カメラが設置された14年度以降、13頭、32頭、50頭と年々増える傾向にある。東北地方環境事務所は、今後も自動カメラやふんの識別調査を続けるほか、今年度は生息の痕跡が見つけやすい積雪期に銃を使った捕獲を予定している。
 環境省によると、国内に四つある世界自然遺産のうち、屋久島と知床でシカによる食害が問題となり、すでに捕獲などの対策で一定の効果が出ているという。

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