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女子群像、国内制作か 材質、杉と判明 県埋蔵文化財センター発表 /鳥取県

 鳥取市青谷町の青谷横木遺跡から出土し、国内2例目とされる古代の女子群像(7世紀末~8世紀初め)の板絵について、材質が杉であることが分かった。県埋蔵文化財センターが10日、市内で開いたシンポジウムの中で現時点での「速報値」として報告した。板絵は朝鮮半島などで描かれ日本に持ち込まれた説もあったが、杉は日本の固有種で古代の因幡(県東部)で多く使われていたことから、鳥取など国内で描かれた可能性が高まった。

 同センターによると、板絵は4月、同センターから奈良文化財研究所(奈良市)に預けられ、調査と保存処理が進められている。杉は日本の固有種で、朝鮮半島で杉の出土品はほとんどみられないという。因幡では弥生時代から杉が多く使われ、青谷横木遺跡から出土した83点の木簡のほとんども杉という。
 シンポジウムで猪熊兼勝・京都橘大名誉教授(考古学)は「上淀廃寺(の発掘)以降の考古学の成果で、渡来系の人の濃厚な地と判明しつつある。渡来系の絵師あるいはその末裔(まつえい)が、因幡の国の杉の板に描いたものであろうと思えてならない」と語った。百橋明穂(どのはしあきお)・神戸大名誉教授(美術史学)はシンポ後、「杉は腐りやすく、船の材料にもならない。渡来人が日本に渡るときに使った船材で描いたとも思えない」と話した。
 今回、鉱物系の顔料が確認できなかったことも新たに判明した。また、外部の業者に依頼した放射性炭素年代測定の結果、板材は3世紀前半~4世紀前半のものであることが報告されたが、一緒に出土した土器や、描かれた服飾などから考察する絵の制作年代より300年ほど古いため、同センターの中原斉所長は「あまりにもずれが大きいので再度検証が必要」と話した。奈文研による年輪年代測定の結果を待ち、整合性を確かめる。

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