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ドローン、レンコン守るカモ? 徳島大院准教授が開発 水面を滑走、食害防ぐ【大阪】

 徳島県特産のレンコンをカモの食害から守ろうと、徳島大大学院の三輪昌史准教授(47)=機械工学=が「水上ドローン」を開発した。遠隔操作でレンコン田の水面を滑走させ、カモを追い払う。カモの接近を感知し、自動的に緊急発進(スクランブル)させるシステムも開発中だ。
 水上ドローンは長さ約90センチ、幅約50センチ、重さ約3キロ。小型の無人飛行機ドローンの技術を応用し、市販のボディーボードに、プロペラのついた電動モーター2基を搭載した。
 あぜ近くに水上ドローンを浮かべ、カモが舞い降りると、風切り音を立てて発進。広さ数十アールのレンコン田の水面を、最高時速約60キロの速さで滑走する。「機体」が軽くて軟らかい発泡ポリスチレン製のため、万が一、人やカモに衝突しても、けがをする危険性は低いという。
 徳島県は西日本最大のレンコン産地。農林水産省の統計(2016年)では、作付面積530ヘクタール、収穫量7210トンと、いずれも茨城県に次いで全国2位だ。
 ただ、ここ数年、秋から春にかけて飛来するカモの食害が深刻化している。
 徳島の主産地、鳴門市の農家は「近くの池から飛んできたカモが育ったレンコンをばりばり食べる。食い散らされて出荷できないことも」。約30アールのレンコン田で、年間約80万円の被害が出たこともあるという。
 深刻化の一因には、国の特別天然記念物コウノトリの保護策がある。
 地元では近年、コウノトリがたびたび営巣。今春は3羽が巣立った。県は誤射などを防ぐため、コウノトリの巣の一帯を鳥獣保護区に指定。レンコン田に張り巡らされていた防鳥ネットも、コウノトリが引っかからないよう、農家が使用を自粛していることから、レンコン田がカモにとって良好なエサ場となっている。
 水上ドローンは実用レベルに達し、食害が特に深刻化する冬場に向けて、ドローンを扱う徳島大学のベンチャー企業「MMラボ」(徳島市)が販売する。
 ただ、カモはドローンで追い払っても、しばらくすると戻ってきてしまう。人間による遠隔操作では限界があるため、現在、あぜ道に赤外線センサーなどを設置し、カモの飛来を感知すると、水上ドローンが自動的に発進するシステムを開発中。カモの鳴き声を感知して自動的に追尾する方法も検討しているという。
 三輪准教授は「レンコン農家のために、技術面でカモとの知恵比べをサポートしたい」と話している。

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