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尾瀬ビジョン改定、来夏にも 保護と利用考えるサミット /群馬県

 尾瀬国立公園の保護と利用をどのように進めるか――。片品村で開かれた「尾瀬サミット」では、基本方針や課題などをまとめた「尾瀬ビジョン」を来夏までに改定することが決まった。今後、関係機関で内容を詰め、来年のこの時期に開かれる次回のサミットで公表するという。

 ビジョンは2006年に策定されたが、入山者の減少や高齢化などの社会変化に対応するため、見直しが検討されていた。
 サミットには、尾瀬保護財団の理事長や副理事長を務める群馬、新潟、福島3県の知事や評議員ら約30人が出席。シカの食害や踏み荒らしの対策や、希少植物を守るための登山道の付け替えなどを求める声が出た一方で、入山者の遭難救助の役割などを担ってきた山小屋の経営にも配慮し、観光客を増やす対策も考えるべきだとする意見もあった。
 また、自然環境を調べる若手研究者の育成や、大学生ボランティアによるSNSでの情報発信など、若者の尾瀬への関心を高めたいとの声もあった。
 サミットで出た意見のほか、入山客からの聞き取りなども踏まえ、環境省や関係自治体、観光協会、自然保護団体などでつくる協議会で議論していくという。大沢正明知事は「尾瀬の魅力を伝えるための情報発信や、自然を守るための施設の維持整備など、関係機関と対策を強化していく」と述べた。

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