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高山植物の盗掘被害、浄土平湿原で100カ所 希少種指定の2種類か

 福島市の磐梯朝日国立公園の浄土平湿原で、高山植物が盗まれた跡が約100カ所見つかった。盗掘されたのは、環境省が希少種として指定するラン科の植物とみられるという。
 県と環境省東北地方環境事務所の24日の発表などによると、盗掘跡は今月9日朝、浄土平で登山道の整備をする工事業者が見つけ、近くの浄土平ビジターセンターに通報した。被害状況を確認したところ、観光用に設けた歩道沿いに約100カ所の盗掘跡が見つかった。同センターの職員が8日午後4時ごろに湿原内を見回ったときには、跡はなかったという。
 県自然保護課によると、盗まれた花は公園内では個体数が少なく環境省が希少種として指定する「ホソバノキソチドリ」と「コバノトンボソウ」の2種類とみられる。ともに黄緑色の花を咲かせるのが特徴。同課は観賞用として販売する目的で盗掘したとみている。
 自然公園法は指定された植物の採取を制限している。同課などから通報を受けた福島署も被害状況を調べている。

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