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樹齢400年のご神木、樹木医と子ら診断 阿蘇・産神社

 阿蘇市狩尾の産(うぶ)神社でこのほど、地元の子どもたちが樹木医と一緒に樹齢400年のご神木の杉を診断した。木を観察し、木槌(こづち)や機械を使ってご神木の「健康状態」を確認した。
 地元の住民や企業、市でつくる阿蘇地域資源利活用事業推進協議会が企画。各地のご神木などを治療している県出身の樹木医、後藤瑞穂さん(49)を招いた。
 地元の狩尾3区の人によると、産神社のご神木2本のうち1本が13年前に台風で倒れた。残る1本を大事にしてきたが、根元に空洞ができるなど弱っている様子がうかがえるという。
 この日は、地区の子ども10人ほどが後藤さんの指導を受け、まず木の様子を観察。コケが生えていることや、木槌でたたくと乾いたような音がする場所を確認し、木が弱りかけていることを知った。地域のお年寄りから過去に雷が落ちたことや工事で根が切れたことがあることなども聞いた。
 最後に機械を使って音波で幹の中の状況を測定。腐っている部分がかなりあることがわかった。
 参加した小学5年生の坂梨晴佳さん(10)は「木槌でたたく診断が興味深かった。この木が弱っていることを知ったので、これからは大切にしたいです」と話した。後藤さんは「ご神木が傷み、地域の人が困っている神社が全国各地にある。ここのご神木も治療をするプロジェクトを立ち上げられれば」と話した。

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