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トンボ調査、低空飛行 羽へのマーク数、例年の7割以下 御在所岳

 菰野町の御在所岳(1212メートル)で、夏の間避暑する赤トンボの行動範囲を探る調査が窮地に陥っている。訪れた観光客らにトンボの羽にマークをつけてもらい、そのトンボがどこに戻るかを調査しているが、今年のマーク数は5日現在で例年の7割以下。天候の影響やトンボ自体が減っているためとみられる。主催者は「夏も残りわずか。ぜひ参加して」と呼びかけている。

 赤トンボとは、トンボ科アカネ属のトンボの総称で、代表的な種がアキアカネ。アキアカネは暑さに弱く、気温が30度を超えると生存が難しいため、6月ごろに水田などで羽化すると暑さを避けるため高原や山岳地帯へ移動する。秋に平地に戻る。
 調査はNPO法人・三重県自然環境保全センターが運営する「ございしょ自然学校」が行っている。1971年に「アカトンボふる里さがし大作戦!」と題して始まった。山上を訪問した子どもたちが、トンボの羽に「G」の文字を赤ペンで書く。秋にマークの付いたトンボを見つけた場所を「自然学校」に報告する。
 これまでにマークがついたトンボが確認された場所は三重、愛知両県が多いが、2008年に約75キロ離れた福井県敦賀市で発見された例もあった。
 マークを実施する期間は、例年7月中旬~8月末。本格的に調査を始めた01年から昨年まで2万~3万匹で推移していて、多いときで5万匹以上だった。
 だが、今年はマーク数が5日現在で6675匹と例年の7割以下。7月の山上の気温が低くてじっとしているトンボが多かったとみられる。また、平地に比べて今年は山上は天気が崩れる日が多く、訪れる人も少なかった。アキアカネが県の14年版のレッドデータブックで準絶滅危惧種に分類されるなどトンボ自体が減り、1人がマークする数も少なくなっているという。
 マーク数が減れば、ますます発見される可能性が低くなる。この調査を立ち上げ、トンボ研究を長年してきた「トンボ博士」の石田昇三さん(86)は「トンボにも帰巣本能があると思いこの調査をしてきた。まだデータが少なくその確証が得られていない。データがとれなくなると困る」と話す。
 ございしょ自然学校の北住尚己さん(39)は「天気が良い日は多くのトンボが飛んでいる。自然の中で生き物と親しみながら、調査にも協力してほしい」と呼びかける。
 問い合わせは、自然学校(080・1623・4916)へ。

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