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38年ぶりカワウソ、ルーツ調査へ 絶滅種か判断できず 対馬で生息確認

 長崎県対馬にカワウソが生息していることを、琉球大学や環境省が確認し、17日発表した。生きているカワウソが国内の自然界で見つかったのは38年ぶり。対馬で回収したフンのDNA解析では、絶滅したとされるニホンカワウソかどうか判断できなかったため、環境省は引き続き痕跡を見つける調査を続ける。

 琉球大の伊沢雅子教授によると、ツシマヤマネコの生態調査のため、対馬に設置した自動撮影装置が今年2月、カワウソ1匹を撮影した。これを受けた環境省の追加調査で、7月にフンを回収した。DNA解析したところ、ユーラシア大陸に広く生息するユーラシアカワウソ2匹分のものだった。
 ニホンカワウソは日本の固有種だという説と、ユーラシアカワウソの亜種とする説があり、環境省はフンを「ニホンカワウソを含むユーラシアカワウソのもの」と説明した。フンは1~2カ月たって古く、亜種までは判別できなかったという。
 亜種の特定には、さらに詳細なDNA解析が必要だが、ニホンカワウソも複数の亜種が存在するとされる上、対馬にはDNAを調べることができる毛皮やはくせいが存在せず、今回発見されたカワウソが対馬の在来種なのか後から持ち込まれた種なのか判断が難しい。
 環境省は今月下旬から、フンや体毛などの痕跡について、詳しい調査を進める方針。

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