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廃食用油からディーゼル燃料、高品質で実用化へ 佐賀市、新エネ機構に協力

 佐賀市は、使用済みの天ぷら油(廃食用油)を精製し、軽油と同等の品質のバイオディーゼル燃料(BDF)の実用化を目指す。市はすでにBDFを、一部の市営バスやゴミ収集車で使っている。高品質化で、幅広いディーゼル車両で使えるようにする。実用化できれば全国初だ。
 市は家庭や事業所から廃食用油を回収し、BDFにする事業に2004年度から取り組んでいる。16年度は、12万6405リットルを回収。市清掃工場に持ち込んで5万9200リットルのBDFを精製した。4万2500リットルを市営バス、1万1500リットルをゴミ収集車の燃料に使った。ただ使えるのは旧型の車両だけで、新型のディーゼル車両には適合していなかった。
 今回は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が、高品質のBDFの精製技術を持つ環境エネルギー社(広島県福山市)に委託した事業に、佐賀市が協力する。計画では、同社が新たに精製装置を作り、9月ごろから運転を開始。来年2月ごろ、事業として導入できるかどうかを判断する。佐賀市は、廃食用油▽実証試験の場所▽試走車両を同社に提供し、協力する予定。
 市循環型社会推進課は「事業を通じて、ゴミの減量や二酸化炭素排出量を減らせるほか、市民のリサイクル意識を高める効果もある」と期待している。

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