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植樹し釧路湿原守る 遠矢小 /北海道

 ■花咲かじいさんプロジェクト 遠矢小(釧路町)
 「うわぁ、でかいなあ」
 釧路湿原国立公園内を流れる新釧路川沿いの堤防脇の雑木林。6月下旬、湿原の東部に隣接する釧路町立遠矢小学校の5、6年生74人が口々に驚きながら木を見上げた。
 湿原ボランティアの男性が「このケヤマハンノキは24年前に植えました。高さはどれくらいでしょうか」と尋ねた。「8メートル」「9メートル」「10メートル」と声が飛び交う中、「答えは8メートル57センチ。2年前に測った時から2メートル30センチほど成長しています」と説明すると、多くの児童が再び驚いた表情を見せた。
 この直前、児童たちは2002年に同小の先輩が植えたケヤマハンノキとハルニレの大きさを計測。ハルニレが1メートル8センチだったのに対し、ケヤマハンノキは7メートル10センチに成長しており、樹種による違いを目の当たりにしていた。
 「これから植樹する苗木も、成長の早い木と遅い木を交ぜて植えます。順調に成長するかは自然任せです」
 遠矢小は1996年から、植樹を通じて釧路湿原の緑を増やす「花咲かじいさんプロジェクト」に取り組んでいる。活動は先輩から後輩へとつながり、これまでに延べ5千人を超える児童が約6千本を植えた。長年の活動が認められ、同小は今年4月、緑化推進運動に貢献したとして内閣総理大臣表彰を受けた。
 5、6年生たちは植樹の目的などを学習した後、ケヤマハンノキやアオダモ、ハルニレなど10種のポット苗を手に植樹サークルに散らばった。サークル内で位置を決め、そこにポット苗を配置。シャベルで穴を掘って苗を次々と植え、記録をつけた。14のサークルで142ポットの苗木を植樹したという。
 渡辺勇志君(6年)は「湿原のことを去年学習し、自然が減少していることを知りました。きょう植樹をして少しでも解決のために役立ってよかった」。苗木10本を植樹した龍山心香さん(同)は「植えた木が未来に釧路川を守ることになればいいなと思いました」と話した。
 4年生はこの日、昨秋まいた種から発芽・生育した苗を苗床からポットへ移し替える作業をした。来春の植樹まで生育を見守るという。4年生は10月以降、周囲の樹木から種を採取し、その種を3年生が植えて苗床作りをする。
 学年ごとの学習内容に合わせ、種の採取から植樹までの作業を分担している。プロジェクトを担当する伊藤善一教諭(44)は「数年後は『親子二代』、かつて植樹をした児童の子供が植樹をすることになりそうです」と楽しみにしている。

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