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特産ヒノキ活用、白川町が木製品 試作品を披露

 東濃ひのきの魅力向上や販路拡大につなげようと、白川町は特産のヒノキを活用した木製品の開発を進めている。作り手も使う人も「面白い」「わくわくする」という製品をそろえ、需要減少や価格低迷、意欲低下といった悪循環に風穴を開けようとしている。

 町内2万ヘクタールの森林では、戦後に植林したヒノキなどが利用時期を迎えている。ところが、「コストと収益の兼ね合いから、所有者は伐採して出荷する意欲が薄い」という。
 そのため町は、岐阜市のコンサルタント会社「テイコク」や、名古屋市の大同大学情報学部情報デザイン学科と連携し、魅力ある製品の開発に着手。町役場で今月6日にあった試作品の報告会では、大同大の学生が半年かけて制作した試作品など24点が披露された。
 製品のブランド化を進めるため、ヒノキの年輪をモチーフに、大小の丸と3本の直線で「白川」を表現したロゴマークも作成。製品のネクタイピンには、その意匠をあしらった。
 積み木やパーティートレー、鍋敷き、ハンガー、カード立てなどのほか、大きな作品としては座椅子もある。背もたれと座面の角材が格子状に交わる印象的なデザインで、いずれも木目が美しく、香りも良い。
 町内や名古屋市内で展示した際に実施したアンケートでは、丸形のパーティートレーや積み木、収納ケース(つみマスくみマス)、ポケットティッシュボックスが人気を集めた。
 試作品を見た町内の木材加工業者らは「動物をデザインしたハンガーは消臭効果もあり、とてもいい。子どもがきちんと洋服をかけてくれそうだ」などと、小物でもデザインによって魅力的な商品になることに興味を示した。また、コストや利益の面から、大きな製品を求める声も出た。
 大同大の横山弥生教授は「若い発想で自由に作ってもらった。プロとやり取りをしながら製品化をめざしたい」と話している。

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