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シカの存在、鳴き声で検知 山大准教授らが集音システム

 雪国の東北地方にも広がりつつあるシカによる農業被害が起こる前に、シカの存在を検知するシステムを山形大学農学部の江成広斗准教授(森林動物管理学)らが開発した。高感度の集音器でシカの鳴き声を録音し、パソコンで自動検出して生息を確認する仕組みだという。侵入し始めたシカにいち早く気付き、対策につなげる狙いがある。
 6日に記者会見して発表した江成准教授によると、コウモリの探査などに使われる米国製の集音器で福島県内の山中で調べたところ、秋に鳴くオスのニホンジカの声を1台で半径140メートル、約6ヘクタールの範囲で確認できたという。動物が近寄ると撮影するカメラより広範囲で使える上、画像を確認する手間がなく、低コスト化が期待できるとみる。
 さらに、ハウル音と呼ばれるシカがほえるような音をスピーカーから流すと、縄張りが荒らされたと感じたシカが「鳴き返す」ことも発見。この「鳴かせてみせる」方法も組み合わせることで、侵入し始めたばかりで個体数が少ない時期にもシカの存在が確認できると説明する。
 江成准教授は「農業被害が出てからでは対策が手遅れになることが多い。シカはまず、オスから侵入していくことが知られており、侵入経路が分かれば対策を取りやすくなる」と話す。
 これらの研究成果をまとめた論文は国際誌に掲載予定。9日から豪州のパースで始まる国際哺乳類学会議でも報告する。

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