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阿蘇「世界遺産へ一歩」歓迎 草原風景など、国文化的景観選定へ答申

 16日の文化審議会で、阿蘇7市町村の草原など7カ所が重要文化的景観に選定されることが答申された。阿蘇の世界文化遺産登録を目指す県などは、国がユネスコ(国連教育科学文化機関)に推薦するための暫定リスト入りに近づいたと歓迎した。
 文化的景観は地域の生活や風土により形成された景観地。特に重要なものを都道府県や市町村の申し出に基づき「重要文化的景観」として選定する。阿蘇の世界文化遺産登録を県とともに目指す地元7市町村が、国の暫定リスト入りへのステップとして、1月に選定を申し出ていた。
 世界文化遺産を目指し始めたのは、国が暫定リストを公募した2006年。翌07年、草原などの文化的景観、阿蘇五岳、阿蘇神社などを構成資産として応募した。暫定リストからは漏れたが、最も近い候補のカテゴリーに入った。県文化企画・世界遺産推進課によると、その時に文化審議会から「文化財の選定・指定を進める必要がある」との課題が示されたという。
 今回の答申に、蒲島郁夫知事は「暫定リスト入りに向け、一歩前進となる。引き続き世界文化遺産登録に全力で取り組んでいく」とのコメントを発表した。
 阿蘇郡市世界文化遺産登録事業推進協議会の事務局によると、世界文化遺産には、その遺産が各国の法律で守られることが求められ、日本の場合は文化財保護法が支えになることが多いという。今後も、重要文化的景観の範囲を広げていきたいとしている。
 阿蘇の景観の中核をなす草原風景は、農村の暮らしの変化とともに減少している。かつては各家が農耕用の牛馬を飼い、放牧やえさ場、堆肥(たいひ)用の草刈り場、茅場として利用。現在は野焼きのみで維持しているが、高齢化や離農が進み、担えないという地域が増えた。重要文化的景観に選ばれる南阿蘇村の草原の多くでも今年、高齢化や震災で野焼きが見送られた。「景観的価値」だけでは維持が厳しい草原などを今後どうしていくかも課題になる。

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