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アスパラガス茎枯病の抵抗性遺伝子群を特定

東北大学や農研機構、香川県農試、九州大学大学院農学研究院の尾崎行生准教授、九州大学の共同研究グループは、アスパラガスの茎枯病抵抗性遺伝子群を、九州などに自生する近縁種ハマタマボウキで特定した。アスパラガス茎枯病は、西南暖地の露地産地を壊滅状態に追い込んだ難防除病害として知られる。これまで食用アスパラガスには茎枯病抵抗性の品種がなく、現在は薬剤防除に頼っているが完全に発病を防ぐのは非常に困難だった。

 

ハマタマボウキは、日本固有のアスパラガス近縁野生種。九州北部などの砂浜に自生し、アスパラガスと容易に交雑し、近年、茎枯病に抵抗性を有することが報告された。今回の研究成果は、国内の野生植物を遺伝資源として、世界初の茎枯病抵抗性アスパラガス品種の育成に貢献するものと期待される。茎枯病抵抗性アスパラガス品種が育成されると、現在行われている殺菌剤の散布回数を減らすことができ、国産アスパラガスの生産コストと生産労力を劇的に削減できる可能性がある。

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