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尾瀬の動植物、65年ぶり基礎調査 ドローン使い地形把握も

 尾瀬の動植物の現状や温暖化、ニホンジカなどによる影響を調べる第4次尾瀬総合学術調査が5日、群馬県片品村の尾瀬ケ原で始まった。本格的な基礎調査をするのは65年ぶりで、小型無人飛行機のドローンを使った湿原植生と地形の立体的な把握などに取り組む。2019年度までの3年間実施し、成果はその後の尾瀬の保全対策にいかす。
 尾瀬の総合学術調査は1950~52年度の第1次以来、20年程度の間隔で実施されてきたが、2次と3次は1次を補充する個別調査が中心だった。今回は国や尾瀬保護財団などが計8750万円の予算をかけ、尾瀬ケ原を主な調査対象に基礎研究と重点研究の2本柱で幅広く実施する。
 基礎研究は、(1)尾瀬ケ原とその周辺に生息する動植物の大規模なカタログ的調査(2)ニホンジカ侵入による尾瀬ケ原への影響調査(3)長期広域モニタリングシステムの構築――など。重点研究は、気候と地表・地中での水の動きの関係や生態系の変化といった、温暖化が尾瀬の動植物に与える影響などについて調べる。
 また、尾瀬に広く関心を持ってもらうため、撮影した映像をまとめ、インターネット上にバーチャルミュージアム(仮想博物館)を作り、尾瀬の地形や地質、動植物などの情報を提供することも計画している。
 調査団には、生態学、土壌学、生物地球化学などの専門家8人が実行役員などとして名を連ね、事務局は尾瀬保護財団内に置く。各年度ごとに中間的な報告をし、最終年度には全体の報告書をまとめる。
 5日、片品村の鳩待峠で開始イベントが開かれ、メンバーらが4日間の調査に出発した。調査団長の坂本充・名古屋大学名誉教授(86)は「第1次以来、規制が厳しくなって現地に入るのが難しい状況があり、研究者が育ちにくかった。今回の調査を通じて尾瀬を研究していく人を育成したい」と話した。

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