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外来植物の侵入防げ 尾瀬の「玄関口」で駆除作業

 尾瀬の貴重な自然を守ろうと、環境省や県、尾瀬ボランティアなどの15人が2日、尾瀬ケ原への玄関口につながる片品村戸倉の県道で、外来植物のハルザキヤマガラシの駆除作業にあたった。標高の高い場所ではまだ開花しておらず、判別が難しかったが、参加者らは見つけると「葉っぱが(山野草の)ヤマガラシそっくり」などと確認し合っていた。
 ハルザキヤマガラシは、欧州原産のアブラナ科の植物で、外来生物法の生態系被害防止外来種に指定されている。春から初夏にかけて鮮黄色の十字形の花が咲く。明治時代の終わりごろから全国に広がったとされ、日本生態学会の「日本の侵略的外来種ワースト100」にも指定されている。
 この日参加者らは、鳩待峠から津奈木橋方向へ徒歩で下りながら、約3・5キロの区間を移植ゴテなどで根こそぎ除去した。「100本くらいは取れましたかねえ」と参加者の一人。
 駆除作業は2008年からNPO法人「片品・山と森の学校」などが独自に続けてきたが、今年度から尾瀬保護財団など関係者で実施することになった。
 尾瀬沼への玄関口で一般車両が通行できない大清水からの登山道では見つかっておらず、「鳩待峠に入る車に付着して侵入したのではないか」と推測する関係者もいる。

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