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ナラ枯れ対策、待ったなし 被害、市町村の半数超に 県、近く木を伐採・薬剤注入

 県内で広葉樹のナラが枯れる被害が広がっている。全25市町村のうち、昨年度に被害が報告されたのは、前年度より4市町増えて15市町村になった。県は重要対策地域などを設け、木の伐採や薬の注入を近く始める。拡大防止へ「待ったなし」の状態だ。
 ナラ枯れの「犯人」は、体長数ミリの昆虫、カシノナガキクイムシ。山形県などから北上してきたと言われる。樹齢の長い広葉樹の幹に入り込むと、虫の体についたカビの一種「ナラ菌」が幹の水の通りを悪くさせ、木が枯れる。朽ちた大木で景観が損なわれるだけでなく、家や道路へ倒れる恐れも出てくる。土砂崩れなどの2次被害の原因になるとも言われる。
 ナラは県全域に分布しているが、被害が顕著な地域は限られていた。10年前に県内で初めて確認されたにかほ市や由利本荘市、湯沢市など南部の山間地や、男鹿半島、八峰町といった北部の沿岸地域などだ。
 ところが昨年度になって、被害が内陸部へ広がってきたことが分かった。
 岩手県境に近い美郷町や、能代市で初めて確認。すでに被害が広がっていた湯沢市や横手市では、さらに東へ広がる兆しがある。10年前は数十本だった被害数は昨年度、前年度の約1・6倍となる28万本にまでふくれあがった。
 そこで、県は対策を本格化させることにした。
 被害エリアと、まだ被害が確認されていないエリアの境に「ナラ枯れ被害先端地域」と「それに準ずる地域」を設け、木の伐採や薬の注入を重点的に行う。さらに、その東側を「被害先端周辺地域」とし、虫に狙われそうな大木を先に切って拡大を食い止める。
 ただ、被害は広範囲にわたり、全てに対処するのは難しい。湯沢市や羽後町を管轄する雄勝地域振興局の森づくり推進課は「自然公園など景観を守るべき所を優先して対処するしかない」。群生しないナラ特有の生態も実態把握を難しくしている。由利地域振興局は「目立つところは把握できるが、地形的に見られないところも多い」。
 青森県境に広がる世界自然遺産、白神山地への拡大も懸念される。県森林整備課は「これ以上北へ広がらないよう防ぐことが大事だ」と気を引き締めている。

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